TOEIC対策 英語ニュース – “beef up”を覚えよう

2022年8月26日の英語ニュース

今日取り上げたいのはThe Japan Timesさんの「Japan looks to beef up tax-free investing program to boost asset holding」を取り上げたいと思います。”beef up”という言葉が気になるタイトルですが、tax-free investing progmramという単語が出てきているのでお肉のことではなさそうですね~😅

どんな内容が気になるところで、さっそく英語ニュースの取り上げていきたいと思います。

Japan Timesさん「Japan looks to beef up tax-free investing program to boost asset holding」より引用

センテンス1: “beef up” = 強化する・確かなものにする

The Financial Services Agency is looking to beef up a tax-free investing program in an effort to shift the enormous amount of household assets held in savings accounts or as cash into investment, according to sources.
和訳) 金融庁は、預貯金や現金で保有されている膨大な家計資産を投資に振り向けるため、非課税投資制度を強化しようとしていると、関係者が話している。

The FSA is planning on requesting an increase to the investment caps for a program known as the Nippon Individual Savings Account (NISA) and making it a permanent system as part of the tax revision for the fiscal year beginning next April.
和訳) 金融庁は、来年4月に始まる年度の税制改正の一環として、日本版個人貯蓄口座(NISA)と呼ばれる制度の投資上限額の引き上げと恒久的な制度にすることを要求する予定だ。

The Japan Timesさんより引用

まず冒頭のこの文章ですがbeef upa tax-free investing programがぱっと理解ができるかがポイントになります。 tax-freeは海外にショッピングに行くとよく見かける言葉ですが、免税や非課税を意味しています。これがinvesting programと組み合わさると非課税の投資プログラムとなりますが、日本でいえばNISAやIDECOのような免税措置を含んだ投資制度のことを指すことがわかります。

beef upはそんな制度を◯◯するという感じで使われていますが、答えは“強化をする” “確かなものにする” という意味合いで使われています。直感的には筋肉をつけるイメージ = 強化につながるので比較的わかりやすいですが、必ずしもフィジカルな強化とは限らない使われ方をします。

例えば、

  • beef up production = 生産性をあげる
  • beef up this system = このシステムを強化する

など生産性やシステムといった実体のない抽象的なものでも強化するというニュアンスで使うこともできます。類語としては make something stronger, strengthen, fortify などが関連する言葉として挙げられるので、セットで覚えておくといいかもしれません。

他にも

  • Financial Services Agency = 金融庁
  • be looking to = しようと思っている (やや大きめな決断で使われることが多い)
  • savings account = 普通預金
  • according to sources = 関係者によると
  • fiscal year = 会計年度

あたりが特徴的な表現として見られます。Financial Services Agency = 金融庁なんかはもう知らないと絶対にわからない系の言葉なので、金融系のニュースを読んでいきたい方はぜひ覚えておくといいかもしれません。ちなみにエイゴノスケは全然わかりませんでした😢

センテンス2: Doubling Asset-based Incomes Planってなんだ?

Known as the “Doubling Asset-based Incomes Plan,” Kishida unexpectedly introduced the policy in May during a speech in London, a global financial hub, saying the government would expand NISA and implement some other new incentives. Kishida has said the government will come up with a concrete plan by the end of this year.
和訳)「資産所得倍増計画」として知られるこの政策は、岸田氏が5月に世界の金融ハブであるロンドンで行った講演で、NISAを拡大し、他のいくつかの新しいインセンティブを実施すると言って、突然紹介されたものである。岸田氏は、政府が年内に具体的な計画を打ち出すと述べている。

Rolled out in 2014, NISA offers three investment options that exempt capital gains and dividends from tax, which is normally imposed at about 20%.
和訳)2014年に展開されたNISAは、キャピタルゲインと配当が免除される3つの投資オプションを提供している(通常約20%が課税される)。

Under the first option, people can invest up to about ¥1.2 million into assets, such as shares and mutual funds, annually until 2028, with the period of tax exemption lasting up to five years.
和訳)1つ目は、2028年まで毎年120万円程度まで株式や投資信託などの資産に投資でき、非課税期間は最長5年間。

The second is for those who want to make smaller but longer-term investments worth up to ¥400,000 annually. They can make investments until 2042, with these being tax-free for a maximum of 20 years.
和訳)もうひとつは、年間40万円までの少額・長期の投資を希望する人向け。2042年まで投資することができ、非課税期間は最長20年である。

The last one, known as junior NISA, is designed for parents or grandparents to invest on behalf of their children or grandchildren under 20 years old.
和訳)最後のジュニアNISAは、20歳未満の子や孫のために、両親や祖父母が投資するためのものである。

The Japan Timesさんより引用

まず最初に読み始めるとびっくりするのが”Doubling Asset-based Incomes Plan“。どういう意味がさっぱりわからない方もいらっしゃるかもしれませんが、少し落ち着いてみてみましょう。Asset-based Incomes = 資産所得 を倍増させる計画だという意味だということがわかるかと思います。すでにニュースでご存知のかたもいるかもですが、岸田さんが発表した資産所得倍増計画のことを指しています。

そうですね。このニュースの概要がだんだん掴めてきたと思うんですが、資産所得倍増計画でNISAの制度を拡大することについて発表したこと、そもそものNISAのオプションについての解説がここでは述べられています。

このセンテンスで注目したいと思ったものは

  • unexpectedly = 突然
  • implement = 実行する
  • came up with = 提案する
  • exempt = 免除する

あたりです。わりと普通の単語が並んでいますが、1つ1つ注目してみましょう。

1. unexpectedlyとsuddenlyの違い

unexpectedlyって突然とか予期せずにという意味がありますが、突然といえば suddenly を思い出す人も多いと思うんです。でもここでは suddnly を使うのはあまりふさわしくなさそうですよね。suddenly はどちらかというとタイミング的に突然を指すことが多いです。もしこの文脈で suddenly が使われるとすると、岸田さんがサプライズゲスト的に急に箱の中から登場して発表したりしていたら、suddenly でも適切になるんですが、そういったわけではない。あくまで本人としては普通に、他の人からすると予想外だった突然だからこそ unexpectedly が使われています。

2. implementはオフィシャルなプランの実行

次に implement がありますが、この implement はオフィシャルなプランの実行を表現する際に使われます。例えば政府が政策を実行する場合、 implement policy という表現が使われます。プロジェクトを実行するとかであれば、 implement new projects などといった使われ方をします。今回のセンテンスでは、政府主体でNISAに対して新しいインセンティブを実行するという観点から、implement が使われているという背景があります。

3. come up with = “思いつく”だけではない

come up with という表現は何かを伴って現れるという表現になりますが、”思いつく”という表現でよく使われます。

  • When did you come up with such an idea ? = いつそんなアイディアを思いついたの?
  • It’s the only explanation I can come up with = 私が考えつく唯一の説明だった

日本語で思いつくといえば”アイディア”をイメージする人が多いと思いますが、come up withはアイディアを思いつくといった意味合いだけで使う言葉ではありません。プランや計画といったじっくりとした思考をともなったものもセットで使うことができます。そのため、このセンテンスでは、 come up with a concrete plan = 具体的なプランを提案するといったニュアンスになってます。come up withはフラッシュアイディアだけではないと覚えておいてください。

4. exempt = 免除する

exemptは免除するという言葉ですが、あまり聞き慣れない言葉ですね~。開放するというニュアンスであれば、let off, relieve, free などの言葉も思いつきますが、ちょっとニュアンスが違います。exempt は義務や責任だけに閉じて免除するといった非常に狭い使い方をする言葉になります。そして、最大のポイントは動詞でもあり、形容詞でもあるというところにあります。

  • 形容詞
    • goods exempt from tax = 免税品
    • He is exempt from having to pay membership fees = 会費の支払いを免除されている
  • 動詞
    • He was exempted from military service = 彼は兵役を免除された
    • exempt capital gains from tax = キャピタルゲインを課税から免除する

動詞でも形容詞でもあるということは、He is exempted fromでも He is exempt fromでもほぼ同じ意味になるといった特殊な感じになります。ただ、動詞で受動態を使う場合は、免除されていることを強調するニュアンスが強くなるのでそのあたりのニュアンスの違いを理解しておくとよさそうです。

Finish!

今日の英語ニュースはいかがでしたでしょうか?また英語ニュースを取り上げていきたいと思っていますので、よろしくお願いいたします~!